第14章 ナミの涙
「…はぁーっ、ちょっと休もうぜなまえ!」
「あー、うん。」
村の端っこにあるイス?みたいなところにどっこらしょ、っと座ったルフィ。ならって私も座るが、なんか嫌な予感しかしなくて気が気じゃない。これから大変なことが起こるはずなんだけどなぁ…
ドウン!!ドドドン!!!
少し立ってから連続的な銃声が聞こえてきた。静かな村に響きわたって、村の人たちがなんだなんだと出てくる。
「ノジコ!!!」
「どうしたゲンさん!!裏で何がっ!!?」
「まさか海軍が撃ったのか!!?」
誰か倒れてる?村の人たちはみんなそこに集まっていく。
「お。」
ルフィが立ち上がって群がってるところへ向かう。多分ナミの声が聞こえたからだろう。私もついていく。
「おい、ナミどうした?なんか手伝うか?」
能天気なやつめ。倒れてる人がいるっていうのに、なんでそんな笑ってんのよ。
「……あ、ノジコ…さん!大丈夫ですか!?」
倒れてる人ってノジコのことだったんだ!うわ、お腹あたり血が滲んでるし…撃たれたんだ
「…………まだここにいたの!!?あんたには関係ないっ!!!!さっさと島から出てって!!!」
ナミはルフィの胸グラを掴んでそういうと、投げ捨ててアーロンパークの方へ向かっていってしまった。ちろっ、とナミの家を見ると…そこは悲惨なみかん畑が。掘り起こされて多分お宝を海軍に取られたんだ。
「なーんだよあいつ。」
ルフィを見ると…ブーブーと不貞腐れてる。ちょっとはずすねルフィ。ナミの家を出て、海岸を回る。
「はぁ、…はぁ、……いた。」
海軍だ。あの中に大佐のネズミがいるんだろうな、ナミのお金を乗せて。…ナミが8年間掛けて貯めたお金を、みすみす逃すわけにはいかない。ナミはアーロンのことで手一杯だ。だから私が!……って、ちょっと格好つけ過ぎかな。
ちゃぷ、と海に手を突っ込む。