第14章 ナミの涙
「“海賊狩りのゾロ”の仕業だ。どこへ行ってたハチ。お前が居りゃこんな事態は防げたはずだ。」
「あったりめぇよ!!仲間をイッちまってくれやがる様な奴ぁおれが見逃しゃしねぇぜ!!!殺してやる!!!」
「やはりこれではゾロが何処に消えたかわからないな。」
「そうだな!!おれが見たとすりゃ、会ったこともねぇ少し不審な剣士1人だけだ。…あいつかぁ!!!!」
「「「「「会ってんじゃねぇかバカ野郎!!!」」」」」
ハチ結構好きかもしれない。あのバカさ加減が結構いい感じ。
「どこへ行ったんだ!!」
「今ココヤシ村へ送ってやったとこだ。」
「送ってやっただと!!?」
「いや…だが待て。あいつはアーロンさんの客だというから村へ連れてったんだ。まさかこんなに早くあんたが帰るとは思わなくてよ。」
「ってことぁ慌てて飛び出すこともねぇな。あっちもおれを探してるという訳か…!!」
ナミがまたこっちを見た。あんた理由知ってる?みたいな感じか。まぁ多分ゾロが探してるのはアーロンに捕まったウソップなんだろうけど。そんな意味も込めてウソップを見る。するとナミは…
ドガン!!!
ウソップを…棒で殴った〜!?いやいや、ウソップを殴れって意味じゃなかったんだけど!?
「てめぇ!!!戦ろうってのか!!」
「邪魔なの…あんたが悪いのよ、魚人(アーロン)に手を出したりするから…あんた達をここへ来させてしまったのは私の過失。その土地にはその土地の統制があるの。何事もなく事を運ぶはずだったのにあんた達は、私の8年間のビジネスを無駄にしかねない。だからせめて、私の手で消してあげる。」
はぁ〜〜!?ナミ!?な、なにをやるの?これも何かの作戦!?
「消す!!?ははは、笑わせんな!!いくらおれでもてめぇに消される程甘くはねぇぜ!!」
「ホゥ…あいつもだいぶ海賊らしくなってきたじやわねぇか…」
「ブッ殺せナミ!!!」
外野は外野で盛り上がってるし…
「私を、私だと思わないほうが身のためよ…!!」
ナミが棒を構えてウソップへと走っていく。それをチャンスだと思ったのか、ウソップはカバンから玉を取り出して…
「必殺!!!“煙星”!!!」