第14章 ナミの涙
「……ってこたぁてめぇを殺せばゾロは現れるんだな?」
「い!?…い…いや!!それは違う!!おれを殺すのはマズイ、生かしておけばゾロは助けに現れるハズだ!!むしろ生かしておかなきゃゾロは来ねぇぞ!!!おいナミ!!!何とか言ってくれ!!!」
そうだ、ウソップ!頑張って殺されないためになんか喋っとけ!!なんか危なそうだったら私がなんとか……したいなぁ…
「どうしたナミ、顔色が悪いようだが…?」
「ずいぶん私を疑ってるみたいね………!!」
「あぁ、お前という人格をふまえればこその疑いだ。お前は頭が良すぎるからな。」
ナミは余裕そうな顔をしているけど、あれはきっとすましてるだけだ。そんなに余裕はないはず。
「…………!」
「あ………」
ナミと目があった。キッ、と怖い顔をしてるけど、今ちょっと安堵したよね。やっぱり、ナミだってウソップを助けたいに決まってる。何かあれば私がウソップを助けるよ、って意味で頷く。ナミはゆっくりまばたきをしてウソップの方へ向いた。分かったって意味だろうか。
「おいナミ!!!てめぇにゃがっかりしたぜ。この魔女女っ!!!ルフィはな!!!あいつはお前が逃げた直後でも、一片もお前を疑わなかった!!!あいつはお前を完全に信じてるんだぞ!!!今もだ!!!そんな奴をよくもてめぇは平気な顔してダマせるもんだな!!!」
それは違うよウソップ。確かにナミは平気な顔してるけど、内心は凄く焦ってるんだから。まぁでも私もナミのこと信じてるし、大丈夫だって思ってる。
「…それはどーも、だけど私が信じてるのはお金だけ。ダマされる方がバカなのよ。」
「ぬんだとコラァ!!!」
その時
ザバァ!!!
アーロンパークのプールからタコの魚人、ハチが飛び出した。うわ、凄くピンク。気持ち悪いとは思わないけど、目に優しくないことは確かだ。
「オッス!!みんな集まってどうした!!にゅっ!?アーロンさん帰ってきたのか!!お帰りっ!!!…何じゃこりゃあ!!!」