第14章 ナミの涙
煙幕だ。ウソップこんなのあったんだ、凄い。これでもしかしたら逃げられる…?
ドスッ!!!
「……え…」
「て…てめぇナミ…」
「私のビジネスのためよ。こうするしかなかったの。」
ウソップは多分煙幕になってるうちにプールから脱走しようとしたんだと思う。でもそれはナミに見破られてて、棒で1回打たれた。そこから流れるようにナミはウソップの腹に…ナイフを刺したのだ。ウソップのお腹からは大量の血が滴ってる。
「大人しく死んで…!!!」
ウソップは地面に倒れてしまった。動いてない。え…死んじゃった?そんなハズはない、だってウソップは……
「シャハハハハハハハ!!よくぞ復讐を果たした!!それでこそアーロン一味の幹部だ!!」
「本望でしょ?海で死ねて…」
ウソップはプールに蹴落とされた。待って、まだウソップが死んだとは限らないじゃない。反対から回って海へ行こう!確かめない限りまだウソップは生きてる、生きてるよ絶対に!!
村を通って海岸へ出ようと走る。てか、この辺は通ってないから道がわからないぞ。でも、確かこう行けば海で出られるハズ…なんだけど。
すると、向こう側から道の真ん中を歩いてくる少年が見えた。…あれは
「……ウソップ!!!」
「…あ?…なまえ………っぐふっ!!!」
思い切りダイブをかましてやった。やっぱり、やっぱり生きてた!死んでない!ウソップはしぬはずないもんね、うん知ってた!!てか、お腹にダイブしちゃった…傷……あ
「しまった!!ごめん!ウソップお腹大丈夫!?ナイフの傷は!?いや、まず手当しないと…服脱いで!包帯…っ!」
「お、おい、落ち着けよ!」
「ああ!ここじゃあれだよね、森に入ってから…」
「なまえって!!おい、聞けよ!!」
「うぇっ!?」
ウソップに手を掴まれた…お腹ばっか見ててウソップの顔を見上げた瞬間、ポロっ、と涙が一滴だけ落ちてしまった。それを見てしまったのか、ウソップは少したじろいだ様子だ。