第14章 ナミの涙
アーロンパークに到着っと。でもなにやら騒がしい。細心の注意をして垣根から茂みを掻き分けて中の様子を伺う。
「いい加減にして!!!勝手な推測で話を進めないで!!何が言いたいの!?」
「ナミ…!!本当に…」
……あ、ウソップやっぱり捕まってる。ナミがいるし、なんとか助けてくれるかな。迂闊に出ることなんてできないし、もう少し様子をみよう。
「私がこの一味の者であることは8年前にこの刺青に誓ってる!!あんたとの約束の金額ももうすぐたまる。今更そんなくだらないマネしないわよ!!」
「あー、すまんすまん疑って悪かった。怒るのも当然だ。8年の付き合いだもんな。おれ達ぁ少し気が立ってたんだ。お前は信じてる。そうさ、消さなきゃならねぇのはロロノア・ゾロと…………その一味!!!」
「ちょ…待て、助けてくれ!!!」
…アーロンはウソップの首に刃物を突き立てる。何、ゾロが何かやらかしたの?そんな怒らせるようなことしたのかな。このままじゃウソップが殺される…こっから攻撃したら私が殺られちゃうし…どうすればいいの?
「おれの首にかかった懸賞金は“東の海(イーストブルー)”の最高額2千万ベリー。まぁ名のある賞金稼ぎがおれの首を狙ってくるのは必然だ。ロロノア・ゾロは一体何処へ隠れやがったのかねぇ………!!おれの留守に同胞達を斬るとは、あまりいい趣味とは思えねぇが…!!」
「し…知らねぇよ、おれは別にゾロとは関係ねーんだ!!助けてくれ!!!」
ゾロ、アーロンの部下達に手を出したんだ。確かによく見るとそこら辺に魚人達が転がってる。ゾロが意味もなく斬るわけ無いから多分そっちから仕掛けたんだろうけど。
「チュッ♡下手な嘘はやめときな。お前も直接アーロンさんに歯向かったんだ。どの道助かる見込みはねぇよ。」
「オオヨ、おれとゾロはマブよマブ!!おれに指一本触れてみろ!!ゾロがお前らブッ殺しに来るぞ!!!」
変わり身早ぁ…魚人達も思わず呟くほどの変わり身の速さだ。これ、ゾロ呼んできたほうがいいかな。でもウソップとゾロ一緒に来たみたいだし、あっちもあっちでウソップのこと探してると思うんだよね。