第13章 4人目
「だいたい男相手にゃ皿も下げねぇのか。」
「キノコ残ってんだろ、食えよ!!」
「残したんだよ。おれはキノコが嫌いなんだ。ガキの頃に毒に当たってからな。」
「こいつは毒じゃねぇから残さず食え長っパナ!!」
顔を近づけてヒートアップする2人。これはウソップの為にも、ストップをかけたほうがいいのではないだろうか。
「やめて。私のために争わないで。」
ストップをかけようとした時、ナミそうのたまった。何言っちゃてんの?誰がいつ、ナミの話をしてた?
「はい♡やめます。」
「誰がてめぇのためかっ!!」
「ところでねぇコックさん?」
「はい♡」
サンジの顔をくぐっ、と自分の顔へ近づけるナミ。これは…色仕掛けだ。
「ここのお料理、私には少し高いみたい。」
「もちろん!!無料で♡」
「うれしい、ありがとう!」
ギュッ、と抱きつくナミ。うわぁ…怖。
「お前らは払えよ!!」
「なぬっ!!!」
「魔女かてめぇは…!!」
「あなた達も十分気をつけるのよ♡」
このときばかりはナミのその可愛い笑い方もすごく怖く見えた。本当に魔女みたいな。でも、自分の顔に自信もてるって本当にすごいことだと思う。私も頑張ろう…
「ところでてめぇは何をくつろいでんだ雑用っ!!!店に客が入ったらおしぼりだ。」
「御意。」
お茶を飲んでたルフィに足蹴りをくらわすサンジ。ルフィを引っ張って厨房へ消えていった。
それから2日後…
ルフィが1週間にしてもらったといいはり、とりあえずで停泊していた私達だったが、事件は突然起きた。私達の船より数倍大きい海賊船がバラティエに近づいてきたのだ。あの海賊船は…“首領(ドン)・クリーク”海賊団。
「おいっ!!やべぇぞ!!!逃げたほうがよくねぇか!!?」
「アニキ〜船を出してくれ、おれ達ぁ死にたくねぇよ!!!」
無言でもしものために刀を掴むゾロ。しかし、停泊したクリークの船はなぜか凄くボロボロで…威厳の欠片も残っていなかった。