第13章 4人目
「あ、ありがとう…」
「お酒は飲めますか?」
「の、飲めないのです…紅茶でお願いします。」
「了解しました♡少々お待ちを。」
サンジが厨房に戻ると、隣にいたナミが怪訝そうに私を見た。な、何よ…
「なんでそんな驚いてる顔してんのよ。」
「えぇ…だってサンジは美女にしか興味がないのかと思って…ナミは分かるけど、私にまでサービスするとは思わなくてさ。」
「何言ってんのよ。あんたも十分可愛いわよ。」
「い…やめてよ!」
「そうそう、そういう反応とかね。」
「はぁ!?」
なに、そういう反応とかって?可愛いなんて言ってもらえるなんてあまりないから照れるのが悪いのか!
「どうぞ、紅茶です。可愛いお姫様?」
「うわっ…聞かれてた!…うぅ、恥ずかしい。」
美味しそうな紅茶である。となりには顔がとても整ってらっしゃるサンジがいる。言われなくてもわかる、私今めっちゃ顔赤い。
「おいっ!!」
ウソップの声でちょっとびくっ、としてしまった。
「おれ達には何のわびもなしか!!男女差別で訴えるぞこのラブコック!!」
「てめぇらにゃ粗茶出してやってんだろうが。礼でも言えタコ野郎!!」
「お!?やんのかコラ。手加減はしねぇぞ!!やっちまえゾロ!!」
「てめぇでやれよ…」
自分でやらないところがウソップらしい。でも今はウソップに感謝だな。さっきの恥ずかしい波を変えてくれてありがとう。…ところで、さっきからこっちに向かって大きく口を開けているルフィが気になる。
「……ちょっといる?」
「おお!ありがとうなまえ!!」
これ、間接キスになるけど…まあいいか、ルフィだもんな。大きな一口ですねルフィ。つーか、このフルーツめっちゃ美味しい。ほっぺた蕩けそう。