第13章 4人目
「障害ってのぁおれのことだろうサンジ。」
「うっ、クソジジイ!!」
いつの間にそこにいたんだろう、ここのオーナーであるゼフがそうサンジに言った。
「いい機会だ、海賊になっちまえ。お前はもうこの店には要らねぇよ。」
なんか一波乱の予感がする。サンジは確か、大波に巻き込まれたときにゼフに足を犠牲にして助けられたって過去があったよね。
「おいクソジジイ。おれはここの副料理長だぞ。おれがこの店に要らねぇとはどういうこった!!」
「客とはすぐ面倒起こす。女とみりゃすぐに鼻の穴をふくらましやがる。ろくな料理も作れやしねぇし、てめぇはこの店にとってお荷物なんだとそう言ったんだ。知っての通りてめぇはコックどもにもケムたがられてる。海賊にでもなんでもなって早くこの店から出てっちまえ。」
「なんだと、聞いてりゃ言いてぇこと言ってくれんじゃねぇかクソジジイ!!!他の何をさしおいてもおれの料理をけなすとは許さねぇぞ!!てめぇが何を言おうとおれはここでコックをやるんだ!!文句は言わせねぇ!!!」
「料理長(オーナー)の胸グラをつかむとは何事だボケナス!!!」
「うわ!!………っキショオ。」
ゼフがサンジをテーブルに打ち付けた。それはいいんだけどさ、私達のテーブルを巻き込むのはやめていただきたかった。料理はナミ達が避難させてたからよかったものの、下手したら全部パーだったぞ。
「てめぇがおれを追い出そうとしてもな!!!おれはこの店でずっとコックを続けるぞ!!!てめぇが死ぬまでな!!!」
「おれは死なん。あと100年生きる。」
「口の減らねぇジジイだぜ……!!」
「あー、よかった。許しが出たな。これで海賊に…」
「なるか!!」
「先程は失礼。おわびにフルーツのマチュドニアを召し上がれ。食後酒にはグラン・マニエをどうぞお姫様。」
「わあっ、ありがとう。優しいのね♡」
「そんな……♡」
壊れたテーブルを新しく変えてもらい、ナミにはフルーツのマチュドニア?ってやつを出して鼻を伸ばしているサンジ。やっぱりナミは美人だからねぇ。
「さぁ、こちらのお嬢さんもどうぞ。」
「………えっ、」
ナミにお酒を注いでから私のところにもフルーツを置きに来たサンジ。まぁそれはえっ、ってなるよね?私ナミみたいに可愛くないのに。