第13章 4人目
私とウソップが立ち上がってから、渋々というようにナミとゾロも立ち上がった。が、
「あれ?ヨサク達は行かないの?」
ヨサクとジョニーは座ったままで、立とうとはしなかったのだ。
「あっしらは船番してやすよ。お嬢達で行ってきてください!」
「……そう?じゃあ行ってくるね!」
とのことだったので、二人を置いてレストランに入ることにした。まあ二人ともさっきのフルボディの攻撃受けて結構ボロボロだしね。結果から言って料理はとても美味しかった。フランス料理に近く、ド高めのコース料理と言ったところだろうか。ここに来てこんな豪華な料理食べたの初めてかもなぁ。
「げっ!!お前ら!!」
厨房から出てきたウエイターからよく聞きなれた声が聞こえた。
「よっ、雑用。」
「1年も働くなんてなぁ。」
「船の旗書き直していいか?」
顔を上げると、そこにはエプロンをしたルフィが立っていた。そういえば料理を運んできた人にルフィの詳細を聞いてたんだっけな。
「お前らおれをさしおいてこんなうまいもん食うとはひでぇじゃねぇか!!」
なんでこいつがこんなうまいもんの味を知ってんだ。さては厨房でつまみ食いしたな。ルフィだもんなぁ。
「別におれ達の勝手だよな。」
「あ…あぁまぁな。」
ゾロがウソップに顔を向けた瞬間、ルフィは鼻くそをほじりゾロのお冷に入れた。おい、なにやってんの…
「まぁ確かにここの料理はうめぇよ。お前にゃ悪ぃと思ってるが…これはてめぇが飲め!!!」
「うぶっ!!!」
気づいてたーー!!!見てなかったはずなのにさすがゾロ、気づいてた!3人でもう大笑い。あまりうるさいと他の人に迷惑がかかる?そんなのもう知ったこっちゃない。
「な…!!なんてことするんだお前はぁ。」
「てめぇが何てことするんだ!!!」
その時、前のテーブルでお酒をついであげていたイケメンウェイターがこっちによってきた。
「ああ海よ。今日という日の出逢いをありがとう。ああ恋よ♡この苦しみにたえきれぬ僕を笑うがいい。僕は君達となら海賊にでも悪魔にでも成り下がれる覚悟が今できた♡しかしなんという悲劇か!!僕らにはあまりに大きな障害が!!」
普通の人なら吐きそうになる甘ったるいキザなことを言うこいつは…サンジだ。ナミに向かって目をハートにさせてそういっていた。本当に目がハートになるんだなぁ。