第11章 ゴーイング・メリー号
「ナミ危ないよけろっ!!!」
「え……」
「何だっ!!?」
「真っ二つになれっ!!!」
「きゃああ!!!」
これはマズイぞ。ルフィも何が起こったかまだわかってない様子だから直ぐナミを助けることなんてできないだろう。ゾロも遠すぎる。よし、ありったけの力を振り絞って手をナミに向ける。
キィン!!!
私の飛ばした水鉄砲とチャクラムが見事に当たり、ナミから進路を変えた。よかった、とりあえずナミは無事だ。ドサっ、と手が垂れる。
「え……何?」
「お前かナミぃ!!!よくも顔フンづけやがったなぁ!!!」
「ルフィ!!……あ。」
ルフィがナミに講義してる後、ナミがその場に座ってしまった。きっと無理して動いたせいで血が出てきてしまったんだろう。
「お前、肩ケガしたのか。」
「なんでもない平気…とりあえず私のやれることはやったわ。後は任せる!この戦い…絶対に、負けるわけにはいかないものね!!」
「お前…」
「宝のために!!」
「んん!!結果オーライ。それがお前だ!!」
やっぱりお宝なのねナミ。そう思って見てるとナミとばっちり目があってしまった。
「………なまえ?」
「…ナミ……大丈夫だっ…た?」
「……!!あんただったの!私を助けてくれたのは!!……もう…よかったわ、ありがと!!」
「ねぇごめん…ナミ。悪い…んだけどさ…ちょっと止血……してもら、えないかな?」
「わかったわ。今ルフィが起きたから、もう大丈夫だと思うし…ちょっと肩貸しなさい。」
「うん……」
ナミも肩が痛いだろうに、私を船へ運んでくれた。
「ここで待ってて、すぐにあの船から包帯持ってくるわ!」
「うん、ごめんありがとう。」