第11章 ゴーイング・メリー号
「下りてこいっ!!!“ニャーバン・兄弟(ブラザーズ)”!!!!」
船首から凄いジャンプ力で飛び降りてきた二人の海賊。手は猫みたいな鉤爪で、あれにやられたらひとたまりもないだろう。てか、あんなに爪伸ばしたら邪魔じゃない?
「来たか、ニャーバン・兄弟(ブラザーズ)。」
「およびで、ジャンゴ船長。」
「およびで。」
「ブチ、シャム。おれ達はこの坂道をどうあっても通らなきゃならねぇんだが、見ての通り邪魔がいる!!あれを消せ!!」
「そ…そんなムリっすよぉぼく達には、なぁブチ。」
「ああ、あいつ強そうだぜまじで!!」
………あれ?あんなに強そうに登場しといてなんかビビってない?あいつらの最後の切り札とかそんなんじゃないの?……まぁゾロならなんとかしてくれるか……いいよね…
ふと目を覚ます。ちょっと気絶しちゃったようだ。
「い……!!!一撃っ!!!!あの“ニャーバン・兄弟(ブラザーズ)”を!!!」
あれ、そんなに時間かかってなかったか…いや違う、結構時間経ってる…クロが来てるもん。絶対なんかあった。
「心配すんな…5分も待たなくてもお前らは一人残らずおれが始末してやる。」
「やってみろ。」
ゾロかっこいい…てか、ニャーバン・ブラザーズってそんなに弱くなかったのかな。ゾロのお腹に大きな傷が出来てる。…てか、まだルフィ寝てるし?なにやってんのあんた本当…ちょっと待って。あっちでナミも倒れてない?肩から血が出てるし…本当に何があったんだ。…もしやチャンス?今のうちに誰にも気づかれずにルフィ起こせるかもしれない。てかそうは言うけど、相変わらず身体は動かないし何ができるわけでもない。と、思いきやナミが勢い良く立って走り出した。ルフィの顔面向けて。
「今度は何する気だ、こざかしい女め!!死ね!!」
それに気づいたジャンゴがナミに向かってチャクラムを投げる。ヤバイ、あのままじゃナミに当たるどころか真っ二つになっちゃうんじゃ。
「みんな大怪我して戦ってるってゆうのにコイツったら!!起きろぉ!!!」
「ぶっ!?」
ナミ凄い、ルフィの顔面を踏みつけた!!さっきからなんかナミ当たり強くない?それが素なの!?無慈悲すぎる。