第11章 ゴーイング・メリー号
「……チッ…おいてめぇら!!!そんな奴に構ってねぇでさっさと村を襲え!!!これはキャプテン・クロの計画だと言う事を忘れたか!!あの男の計画を乱すような事があったらおれ達は全員殺されちまうぞ!!!わかってんのかバカヤロウどもっ!!!」
あれ、あの催眠術師…ジャンゴだ。ジャンゴもやっぱり海賊だったんだ。しかも命令しているところから見ると、結構いい位なんだろうな。副船長とか?さっきのジャンゴの言葉で海賊達の様子が変わった。さっきと違う本気の雰囲気を感じ取ってちょっと怖くなった。
「邪魔だぁ!!!」
「うわっ!!」
剣を振りかざされて慌てて避ける。もしかして戦わずにここから村へ突撃するつもり!?
「待て!!!村へ行くな!!!やめてくれ頼むからっ!!!みんなを殺さないでくれぇえ!!!」
ウソップの悲痛な声が響く。ウソップは後頭部強打の為、これ以上動けないだろう。ナミは壁によりかかってることから、多分飛ばされて背中強打をしたんだろう。動けるのは私だけ…さっきも上手く行ったし、もしかしたら私一人で全員やっつけることができるかもしれない。
グサッ!!!
「「「ぐわあああああああ!!!」」」
私の横を通り過ぎようとした海賊達に、海から来た細かい弾丸が貫く。命に別状はないけど水の凄い勢いで貫かれてるし、しばらく動けないだろう。
「おい野郎共。まさかあんなガキ1人にくたばっちゃいねぇだろうな。いいか、おれ達はこんな所でグズグズやってるヒマはねぇ。相手が強けりゃこっちも強くなるまでだ…!!さぁ、この輪をじっと見ろ……!!ワン・ツー・ジャンゴでお前らは強くなる。傷は完全回復し!!だんだんだんだん強くなる!!」
「………?なにやってんのあいつら…」
「…さぁな。」
「催眠術よきっと…!!思い込みで強くなろうとしてんの!ばっかみたい!」
「……でもさっきジャンゴが催眠術やったとき、本当にかかったじゃん。」
「そんなことよりお前…全然戦えるじゃねぇか。なんだあの海を操る技!!」
「そうよ!!銃なんて持ってないのにまるで銃弾に当たったかのように…」
「………ごめん、そのことについてはあんまり追求しないで。悪魔の実だって思ってて。…あと、ルフィには絶対にこのことは言わないでほしい。」
「「………え?」」