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異世界人の冒険

第10章 海賊の息子


「……あの、大丈夫ですか?」

「…あなたは?」

「はじめまして…お昼頃にここへ侵入してしまった者です…あの、わけあってウソップと友達になったんですが……彼は何で追われてたんですか?」

ちょっと不審そうな顔をして私を見る執事、メリーさん。とりあえずカヤをベットに寝かせると、窓を隔ててだったが、話してくれた。

「ウソップ君はお嬢様に、この村から逃げろと言っておりました。クラハドールさんが海賊だと言って。」

「……クラハドールさんが海賊?」

「はい。ですがそんなはずはありません。クラハドールさんはずっとお嬢様のお世話をしておりましたし、村の人達からの人望もあつい。彼が嘘を言っているに違いない!」

「……あの、指名手配書とかって持ってますか?」

「指名手配書?いえ、持ってません。この辺では最近有名な海賊が死んでから話題になってませんしね。」

「有名な海賊?」

「はい、百計のクロという海賊です。キャプテン・クロが率いる黒猫海賊団。ですが、そのキャプテン・クロは海軍に捕まり処刑されたと聞きました。」

「……………どうもありがとう。」

有益な情報を手に入れた。キャプテン・クロ。クラハドールさんが海賊だと言うのなら、きっと本名はクロだ。急いでみんなに知らせなくっちゃ。もう夕方になってしまったし、時間もない。

「…あれ、お姉さん!キャプテン達もう帰ってきてるよ!」

「あ……そうなの?ありがと!」

向かう道にたまねぎ、にんじん、ピーマンに会った。さっきまでウソップ達といたようだ。ルフィも無事回収したのだろう。3人を見るからに、何も変化は見れない。ウソップから何も聞いてないのだろうか。夜になり、やっとみんなを見つけた。海岸にいるなんて聞いてないぞちくしょう!今日は走ったり歩いたり、そろそろ足が死にそう。

「ルフィ〜〜……?」

「だからおれはこの海岸で叫んでい海賊どもを迎え撃ち!!!この一件をウソにする!!!!それがウソつきとして!!おれの通すべき筋ってもんだ!!!」

めっちゃ出にくい。みんなの姿を確認して、ルフィの名を呼びかけたが、ウソップの声でかき消されて存在はまだ気付かれていない。ちょっと様子を見よう。海岸の岩に身を潜めて聞き耳をたてる。そんな必要はないはずだけど、なんとなく…ね。
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