第10章 海賊の息子
「なにあれ…」
「さー、何だろうな…」
「あれっ、あの3人…ウソップと一緒にいた…」
海岸で見つかった途端逃げた3人だ。
「?おい…キャプテンがいないぞ…」
「まさか…やられちゃったのかな…!!」
「お…おい海賊達!!」
「われらが船長キャプテン・ウソップをどこへやった!!」
「キャプテンを返せ!!」
あー、私達に誘拐されちゃったみたいに考えてるのかな?すごい子達だなぁ、私達は大丈夫だったからよかったけど凶悪な海賊に楯突いてるようなもんだもんな。
「はー、うまかった!肉!!」
「え…肉…って!?まさか…キャプテン…!」
空気を読まないルフィの発言でさらにびびってしまった3人。ナミと顔を見合わせて少し控えめに笑う。海賊をなんだと思ってるんだろ。
「お前らのキャプテンならな…」
「な…何だ!!何をした……!!」
人相悪いゾロがさらに人相悪げに笑った。これ絶対ろくなこと言わない。
「さっき………食っちまった。」
「「「ぎいやぁぁぁ鬼ババア〜〜〜!!!」」」
「何で私を見てんのよ!!!」
3人はナミを見て鬼婆と叫んだ。やっば、合ってるかもしれない。そしてそのままぶっ倒れて気絶。
「あんたがバカなこと言うから!!」
「はっはっはっはっはっはっ!!」
「あはははははは!!」
「笑うな!!だいたいおかしくない!?なんで私なのよ!!なまえでもいいじゃない!!」
「ナミが怖かったんじゃないの〜?」
まだ腑に落ちない顔をしているナミだが、しばらくして起きた3人のおかげでその話題は強制終了となった。
「「「うわぁ!!」」」
「ちょっ…待って待って、鬼婆でもウソップを食べたわけでもないから落ち着いてよ!」
「……お、鬼婆じゃない…?」
「そうそう、私はなまえ。知っての通り海賊やってます!で、船長のルフィに、剣士のゾロ、航海士のナミ。よろしくね。」
「あ、えっと…よろしく…」