第71章 クマ再び
「なんつーんだ…もの凄ェ威圧感だな、ジジイのクセによ…」
「まァ…“ロジャーの仲間”っつったら一番に名の挙がる男だからなァ。」
「会えてよかった……!!」
「おめー、そういう目上を敬うタイプだっけ。」
「タマにはあんだよそういう事もっ!!」
確かに…フランキーは人を疑うような人だもんな。って、多分フランキーはレイリーさんっていうよりレイリーさんが乗ってた船の事を思ってるんじゃないだろうか。
「なァ…遊園地いかねェか…」
「「「「「黙ってろてめェ!!!」」」」」
「「「行きたい。」」」
「だから遊園地に隠れようって……」
「遊ぶだろお前ハデに!!」
「ん?」
「誰だお前っ!!」
目の前に現れたのは、何とスリラーバークで会ったくまだった。見た瞬間顔を歪めてしまった。話が分かるやつではあるけど、ルフィの首を取ろうとしたし、ゾロをあんな苦しめた奴だ。
「さがれ!!!ルフィ!!!そいつは七武海の一人だ!!!」
「『七武海』!!?何で…みんな揃って知ってんだ!?」
「その攻撃絶対受けるな!!!衝撃波だ!!!」
手の平にある肉球…そっから人を何人も通過するほどの衝撃波が出る。打撃が効かないルフィでも、衝撃波となれば攻撃は通るだろう。ルフィはギリギリでクマの攻撃を避けた。だが…衝撃波じゃない。
「何だアレ!?こんな事もできたのかあいつ!!」
「うォい!!衝撃波てウソじゃん!!」
「アレは………!!!」
「「ビーームじゃーーーーん!!!」」
「喜んでる場合かアホ共!!!」
そう、あれは紛れもなくビームだった。でもあの時、あんな技出さなかった。おかしい…持ってたけどあえて出さなかった理由もないはずだ。それに、よく見たら肉球も…ないような気がする。
「もしかしてスリラーバークで後から来たって言ってた奴か!?」
「ああ!!コイツがそうだ、あの時は手のひらの“肉球”から衝撃波を撃たれてえらい目に遭ったんだが、」
「あそこでおれ達を全滅させたつもりだったけど、生きてる事に気づいてまた来たんだ、きっと。」
それは違うな…あのときはゾロが犠牲になることでクマは手を引いてくれた。だけど、こんな早く追ってくるなんて…それはまた違うんじゃないの?それに、次会った時は見逃してくれない、と言ってたから…今度こそ本気で戦わなきゃ…