第10章 海賊の息子
「私達の向かってる“偉大なる航路(グランドライン)”は世界で最も危険な場所なのよ。その上ワンピースを求める強力な海賊達がうごめいてる。当然強力な船に乗ってね。船員の頭数にしてもこの船の装備のなさにしても、とても無事でいられるとは思えないわ。」
「で?何すんだ?」
「“準備”するの!先をしっかり考えてね。ここから少し南へ行けば村があるわ。ひとまずそこへ!しっかりしたら船が手に入ればベストなんだけど。」
「肉を食うぞ!!!」
「……あんた私の話ちゃんと聞いてた?」
「おう!聞いてるぞ!おれは肉を食いてぇんだ。」
「…………はぁ。」
ナミは至極真っ当なことを言ってるのに、ルフィったらお肉食べたさで先に欲が出てる。確かにね、お肉好きのルフィにしては肉抜きでここまで航海出来たことを褒めてやりたいけども。
「船と、仲間が見つかれば万々歳だね。」
「そうね。」
とりあえず、ナミが持ってる地図によると村があるみたいだから方向を南に舵をとる。まさかその村でさっき練習した技が役に立つだなんて思ってもみなかった。
「あったなー、本当に大陸が!」
「何言ってんの。当然でしょ、地図の通り進んだんだから。」
到着!色々島に上陸してきたけど、ここの村は結構大きそう。船、もしかしたら手に入るかも。
「この奥に村があんのか?」
「うん。小さな村みたいだけどね。」
「ふーっ、久しぶりに地面に下りた。」
「お前ずっとねてたもんな。」
そういえばさっきの無人島では私は練習で陸に下りたりしてたけど、ルフィの言ってたとおりゾロずっと寝てたもんね。てか、波結構荒かったのにぐっすりとか、眠りが深くて私心配だよ
「ところで、さっきから気になってたんだが。あいつらなんだ。」
ゾロが指差した方向をみると…少年が3人、私達と同じくらいの年の青年が1人茂みに隠れてこっちを見ていた。
「うわぁぁぁぁぁ見つかったぁぁぁあ〜!!!」
「おいお前ら!!!逃げるな!!!」
ゾロが暴露したおかげで私達4人の目線は隠れてた4人の方にいく。見つかったことにより、そのうちの3人が全速力で逃げていったのだ。1拍置いてから、青年が叫んだ。