第3章 運命なんて、選んだ選択肢のひとつの結果でしかない
「も……っ、これ以上むり、ぃ」
「大丈夫。あげるから。飲んで、全部」
「んああああっっ」
的確に、1ミリも狂わずに弱いところを何度も何度も打ち付ける翔琉の速さが、増して。
限界が近いことを知る。
「も、や……っ、中、お腹、くるし……っ、そと、だして、ぇ」
「駄目、ちゃんと全部のんで」
「むり、むり、むり……っ、い、っああ」
気持ち良すぎて。
おかしくなる。
血が、欲しい。
のみたい。
咬まれたい。
かみ、たい。
「凛」
無意識に、口元へともって行った右手。
翔琉はそれを制するようにあたしの右手を捕まえて。
自分の手を咬もうとして開いた唇へと、自分のそれを捩じ込んだ。
「んんぅ……っ」
途端に流し込まれたのはトロリとした、甘い蜜のような唾液、で。
流し込まれるままに、それをゴクリと飲み込んだ。
瞬間。
身体中の血液が沸騰、して、身体中が、熱い。
熱くて。
気持ち、良すぎて。
叫び出したいのに翔琉に塞がれていてそれは叶わない。
「ん、んんぅ、ふ、ぅぅっ」
翔琉の唾液、なのか自分のなのかわからない唾液が、飲みきれずに口元からこぼれ落ちる。
「………っ、めん、凛、射精すよ…っ」
「や、ぁっ、中、もぉやぁああっ」
「だめ、このまま……っ」
「━━━━━━━━---っっ」
ドクンドクンと脈打つ翔琉自身を認識、して。
トロリと溢れだしたそれが、足を伝っていく。
その感覚にすら、刺激を覚えながら。
そのまま真っ暗な闇の中、目を閉じた。