第2章 もう1人の…
案の定誰も手を挙げなかった。ここからが長いんだよなぁ。学級委員が決まらないと他も決まらないし。誰かやってくれよ。お願いします。
内藤「…しょうがない、俺が決める。それじゃぁ…ダブルあかし、頼むわ」
『…はぁ!?』
内藤「女明石の異論は認めないからなー。テスト悪かったし」
『ちょっと待ってくださいよ!あのテスト関係ないでしょ!ただの実力テストだって先輩から聞きましたもん!』
内藤「男赤司、頼めるか?」
「構いませんよ」
内藤「じゃあ決定ー。次は体育委員だが…」
『本当に待って!ちょ、話だけでも聞いてよ先生!!』
あたしの叫びも虚しく、内藤先生は取り合ってくれなかった。無理矢理学級委員に決められた。最悪だ…
「だ、大丈夫?元気出してよ、ちゃん!」
牧田「ま、テスト悪かった自分を恨め」
『桃ちゃん天使!牧田ムカつく。テストあるって昨日教えてくれてもいいじゃん』
牧田「普通知ってるっつーの。じゃあな、明石。俺ら仮入部行くから」
『はいはいさよーなら』
牧田は冷やかし、桃ちゃんは最後まで元気づけてくれた。それだけでもう大丈夫だよ、桃ちゃん…
『あり?西松君は仮入部行かないの?』
西松「…あかし」
『はい?』
西松「いや、明石さんの方じゃなくて…」
目の前に座って帰り支度をしていた赤司君がゆっくりと振り向いた。
「…なんだい?」
西松「俺が学級委員、代わる」
『…え?』
西松「男女1人ずつだから明石さんとは代われないけど…赤司も押し付けられただろ?だから俺が…」
「断るよ」
西松「…え?」
「一度は引き受けた身だ。もう内藤先生も書類を提出しているだろう。それに、君は本当にやりたいわけじゃないだろう?」
もう話のわけがわからない。