第2章 もう1人の…
そして気になった事が1つ。気になったというか、明らかに昨日とは変わった事が1つ。
女子「私達も混ぜてー!」
女子「昨日カラオケ行ったんだって?私も行きたかったなー!」
女子「今度は一緒に行こうね!」
赤司君の周りにいた女の子たちが、今日はいなかった。というかこっちに来た。赤司君の周りには今、誰もいない。
適当に自己紹介をはじめ、友達になる。別にクラスの皆と友達になる事は全然変じゃないんだけど、昨日とは態度が全く違うから気になる。
『ねぇ、赤司君と何かあったの?』
女子「それは…昨日はそうでもなかったんだけど、今日の赤司君は話しかけるなオーラが出てるっていうか…ねぇ?」
女子「うん。近寄るなオーラも出てるもん!」
『ふーん?』
あたしには何も変わりないように見えるんだけどな…とりあえず鞄を置かなきゃいけないあたしは、自分の席…つまり赤司君の席の後ろまで歩いた。
『おはよう、赤司君』
「あぁ、おはよう明石さん」
『今日は静かなんだね』
「そうみたいだね。オレとしてはゆっくり読書出来るからありがたいかな」
別に普通じゃん。本を読んでたからだけの話で、話しかけたらちゃんと返してくれるし。
「それより、なんだか自分自身に挨拶してるみたいで変な感じだよ」
『あ、それあたしも思ったー。今まで"あかし"っていう名字の人いなかったからねー』
「そうだね。珍しいからね、"あかし"という姓は」
それから適当に喋って時間を潰した。本当は皆の所に戻ろうとしたけど、赤司君はあたしと話してくれるのか、体を横に向けてくれたからその行為を無駄にしてはいけない。
赤司君はあたしと違っていろんな事を知っていたから、すごく頭を使った気がする。
そして暫くして先生がやって来て、爆弾投下した。
内藤「じゃあ今からテストするぞー」
『…は?』