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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第4章 標的00「復活の始まり(後編)」


「9代目…彩花ちゃんも連れて帰りますよ」

9世は首を振る。

「いいや……その必要は無い、彼女の身柄は此方で預かるよ」

「ッ!?」

家光は驚愕すると話す。

「ま 待ってください! 9代目! 彩花ちゃんには家族が居るんです。彼女が帰らないと親が心配します!

それにあの子には向こうで待つ友人だって居るんですよ!」

9世は言った。

「彼女はそれを分かっていて親元からも友人達からも離れたんだ。

親を…友人達を…危険から守る為に単身このイタリアへ来る事まで全て伏せてね」

「ッ!?」

家光は驚愕すると彼女を見る。

9世の側に来て私は家光を見ると話す。

「私の両親なら大丈夫ですよ。必ず帰ると置き手紙も置いて来ましたから……

それに友達たちには先にこの事は伝えていますし、私が居ない間は

ツナと一緒に居てあげてとお願いして来ましたから」

コレには家光と9世は唖然としていた。

私は言う。

「だから家光さんはツナのお父さんらしく側に付いてあげて…側に居れない……私の代わりに…」

家光は瞳を揺らすと彼女の頭を撫でながら言った。

「分かった。でも必ず戻って来るんだぞ」

家光の言葉に私は頷く。

家光は彼を連れてボンゴレ本部を後にした。

彼と家光が乗った車を丘から彼女は見えなくなるまで見つめた。

「……またね…ツナ」

その時、私は貴方の背中を守る者になっているから…

私は内心でそう誓う。

この時の空はどこまでも青く……澄みわたっていた。
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