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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第4章 標的00「復活の始まり(後編)」


そして彼の治療のかいあって彼女は快復に向かっている。

その間もオレは片時も彼女から離れずに居た事は9世とシャマル、家光の3人だけが知っていた。

「Dr.シャマル……彩ちゃんの容態はどう?」

彼女の部屋に来てオレは真っ先にシャマルに聞いた。

シャマルは言う。

「もう大丈夫だ……しかしお前の様な小僧が俺の事を知っていたとはな」

体を起こしていた私は微笑むと話す。

「フフフ…だってツナから聞いていたんだもの。

私としても貴方との繋がりが在ればと思っていたので丁度良かったです」

シャマルは言った。

『しかし驚いたぜ。……お前があの“秘密の一人”だったとはな』

シャマルの言葉に私は頷くと言う。

『私と同じ境遇の者たちも今は何も知らずに平和に暮らしてますよ』

その言葉にシャマルは私の頭を撫でながら言った。

「そっか…」

オレは彼女の側に来ると言う。

「彩ちゃん、オレ庭園で良い場所見つけたから歩ける様になったら一緒に行こう♪」

私は微笑むと言った。

「フフフ…うん♪」

シャマルは言う。

「まだ小学生の小僧なのにレディーの扱いに慣れてるな」

シャマルの言葉にオレは瞬きすると言った。
「れでぃ? あつかい?」

首を傾げながらそう言う彼に私は言う。

「んーとね……ツナは女の子を誘うのが上手だって事…『まぁ…無意識で私にだけやってる感じだよ』…ね」

『ま マジか(汗)』

私の後半の言葉はシャマルにしか分からないのでツナは瞬きをしていた。

私はツナの頭を撫でる。

「エヘヘ♪」

オレはそれが心地好くてふにゃふにゃと笑って居た。
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