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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第4章 標的00「復活の始まり(後編)」


暗闇の中、彼女は四肢の自由を拘束され、泣いていた。

「彩ちゃん」

「ッ!?」

私は驚愕すると上を見る。

キランッと光が見えた。

「彩ちゃん!!」

そこから彼が必死に私へ手を伸ばして居る。

「ッ! ツナ!?」

私は彼へと手を伸ばした。

彼から漏れる光が彼女を拘束していた鎖を断ち切り、彼の元へ行く。

手を握った彼女にオレは微笑むと優しく抱きしめた。

「迎えに来たよ……彩ちゃん」

「……っ うん!」

彼の言葉に私は胸の中で泣きながら頷く。

抱き合う2人を白い光が包み込んだ。



「……ぅ…」

彼女が呻き、目を開けると言った。

「…ツ……ナ?」

体が動かず、焦点が定まらない自分を優しく抱き上げてくれている相手が彼だと分かってはいても聞く。

オレは優しく微笑みながら言う。

「うん。そうだよ…もう大丈夫だからね…彩ちゃん。オレは君の側に居るから」

「……う…ん…」

その言葉に安心したのか彼女は頷くと眠りに就く。

「良い夢を…彩ちゃん」

オレはそっとその頬にキスを落とす。

「……綱吉君……彩花ちゃんは?」

9世の問にオレは言った。

「大丈夫だよお爺ちゃん……今は疲労して眠ってるだけだから…」

振り返った彼は9世に彼女を預ける。

預かった彼女が息をしている事に9世は安堵した。

オレは言う。

「ここを出ようお爺ちゃん。みんなの傷の手当てをしないと」

その言葉に9世は頷くと全員を外に出させた。
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