第4章 標的00「復活の始まり(後編)」
[良いだろう…ならば指輪を翳し叫べ! フィーネ!]
オレは頷くと懐から指輪を取り出し、翳すと叫んだ。
「フィーネ!!」
キランッ、パアアッ…、「ッ!? 綱吉君!?」
指輪が煌めくと眩い光を発しながらツナを飲み込み、オレガノは腕を翳しながら彼を呼んだ。
光が晴れるとそこには10年後の姿のツナが立って居た。
「ッ!? これって…」
驚くオレに声の主は語る。
[お前を一時だけ青年の姿にした。我を使って彼女の内で暴れる力をお前の力で鎮めるのだ!]
指輪はオレの両手にグローブと成った。
(何だろう…今のオレなら彩ちゃんを助け出せる気がする!)
オレは内心でそう確信すると獣の元へダッと駆け出す。
「……綱吉君?」
オレガノは信じられないと言った表情でツナを見ていた。
さっきまで子供だったのに光が晴れると青年に成っていたのだ。
バキッ、「がはっ!」
獣の攻撃を食らって、ぐらっと家光は倒れかかる。
ドサッと家光を支える人影が在った。
「?」
家光は瞬きする。
『『「ッ!?」』』
9世達は目を見開いて居た。
「…父さんは休んでて」
家光を9世に預けたオレはそう言うと獣と対峙する。
「ッ!? お…お前……ツ…ツナなのか?」
家光は驚愕するとそう呟く。
オレは地を蹴って獣の懐に潜り込んだ。
『『「ッ!?」』』
彼の動きに9世達は驚愕して居た。
「今助けるからね……彩ちゃん」
オレはある構えを取った。
「「ッ!? あれは!?」」
(初代の技 死ぬ気の零地点突破!?)
構えた場所に炎がゴオオ…と吸われていった。
『グガアァーッ!?』
獣は悲鳴を挙げる。