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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第4章 標的00「復活の始まり(後編)」


Ⅰ世の瞳に危険な気配を感じた私は頷く。

「うん…今やってて分かったよ。私はこの世界だと成長速度が異常なんだと…

このままだと向こうでも危ない事になるから止めておこうって事よね?」

私の問にⅠ世は頷いた。

「あぁ…」

私はDを見て言う。

「Dさん……また例のアレお願い出来ますか?」

私の頼みにDはため息混じりに言う。

「ハァ…まったく君は…」

そう言いながらDは私の目元に手を当てた。
Ⅰ世は言う。

[暫くは会えぬが許してくれ……彩花]

私は微笑みながら話す。

「フフフ…謝らないで下さい。貴殿方のおかげで私は強くなれたのですから…

向こうで体を追い付かせる様に努力してます。…じゃぁね…」

ぐらっと彼女の体が傾くがそれを受け止めたⅠ世。

腕の中で眠る彼女の首に綺麗なオレンジ色の花を象ったペンダントを着けるⅠ世。

[君に大空の加護があらんことを…]

Ⅰ世の言葉は眠る彼女には聞こえなかった。



「……ん…」

私は目を覚ました。

その隣にはツナが右手を握ったままスヤスヤと眠っている。

「ッ!?」

ガバッと私は起き上がった。

そこは見慣れる部屋のベッドしかもキングサイズの上。

あぁ…相棒が言ってる、ボンゴレ本部だと…寝ている間に来ちゃってたなんて…それにしても…

私は内心で呟くとツナを見た。

服装は来た時と変わらなかったが、綺麗なペンダントが首から下がっている。
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