第1章 プロローグ「死と廻り合い」
私はそう言うと息を引き取った。
彼は彼女の体から魂を優しく包むと側に居る子たちに言う。
『お前たちもおいで』
その言葉にその子たちは光となって彼女の魂に吸い込まれると彼は言った。
『では誘おう……オレたちの世界へ!』
彼はそう言うとキランッと炎と共に消えた。
ふと目を覚ますと私は真っ白な空間に居た。
側には彼が居て私は言った。
「着いたの?」
私の問に彼は何故か悲痛な表情をしながら言った。
『ごめん、ちょっと問題が生じたみたい』
「問題?」
首を傾げる私に彼は頷くと言った。
『うん…ここからは君だけが頼りだ。どうか彼らを助けてほしい…。
そして…この世界のオレを守ってやって』
「え?」
私が瞬きすると視界が白く染まっていく。
『――君に大空の加護を…』
彼の言葉が微かに聞こえて私の意識はそこで切れた。