第1章 プロローグ「死と廻り合い」
「成程…だから此方の世界に来れたのですね」
『うん』
炎が部屋中を満たしていた。
私は大切な存在たちを見て話す。
「みんな……私の側に居てくれたんだね」
全員がそうだと言わんばかりに鳴いた。
それが嬉しくて涙が溢れた。
みんなは私に泣かないでと言わんばかりに寄り添る。
彼は言った。
『この子たちは君にとってかけがえの無い大切な存在だったんだね。
大丈夫この子たちも一緒に連れてってあげるから安心して』
私はその言葉に嘘は無い事は分かっていたから言う。
「これで思い残すものはなくなったわ」
私は彼の手に手を重ねる。
彼は優しく握りしめると酷く眠気に襲われた私。
「ありがとう……みんな…」