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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第3章 標的00「復活の始まり(前編)」


私はツナに振り返るとおみやげを渡しながら言う。

「大丈夫だから…ツナは下がってて」

そう言って彩花は目の前の男子を見た。

男子は私を睨みながら言う。

「てんめぇ何しがる!?」

私は言った。

「バカな弱いもの虐めと同じ女子たちに悲鳴を挙げさせた報いと

電車を汚したから罰を与えたのよ。やって良いことと悪いことも区別もつかないあんたにね」

「ッ!? このっ」

ぐわっと男子は驚愕すると私に掴みかかったが、ス…とそれをかわすとドコッとその腕に本をぶつけた。

「ッ!? 痛〜〜っ!?」

男子は呻く。

私は言う。

「まだやる? 私、これでも貴方に結構手加減してあげてるんだよ?」

「っな!?」

男子は驚愕している。

アレが手加減してあると言うのならば本気だとそこまで考えた男子はサァ…と顔を真っ青にする。

理解したらしい男子に私は低い声で言う。

「分かったんならツナと女子たちに謝れこの愚図野郎」

「っひ!? ご ごめんなさい!!」

男子は悲鳴を挙げると即座に謝った。

私は全員に視線を向けながら言う。

「みんなに言っておくけどまたツナを虐め様とする奴が居るなら例えそれが

女子でも私は容赦しないから…それとルールとマナーは守りましょうね♪」

ドスの効いた私の声と笑顔に全員が無言で首を縦に振る。

私は元の座席へツナを引っ張って戻った。

戻って来た私に武は言う。

「彩って女子なのに強いんだな!」
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