• テキストサイズ

その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第22章 標的17「お花見と新学期と嘆き弾 来る!!」


ミュウは言う。

「黒は私達を殺った後……ママン探すとか言って出ていったの……お願い……彼を助けて……私達では黒を助けられなかった」

ミュウの必死の頼みに私は頷く。

「えぇ……ミュウ達の願いと覚悟はママンがしっかりと受け取ったわ」

ポゥッとミュウの体が煌めく。

「私……ママンの一部になれて……嬉しい……大好き…」

フッとミュウ消えて服だけが残った。

「……っ あああああーっ!?」

私は泣き叫んだ。

楓達は彩の悲鳴を聞いて中に入ると悲惨な状況に驚愕して、楓だけが彩の元まで来る。

「……ボス」

楓の呼び掛けに私は振り返りながら話す。

「子供たちを焼却させてから小さな墓標を建てる。

……ブイヨにはもう此処を維持しなくて良いと伝えて」

彩の冷たい瞳を見た楓は頷くと仲間の元へ走った。

ゴォッと私は炎を出すと邸内全域に広げる。

邸内のありとあらゆる物が燃え去った。

最後に私が邸を出るとパチンッと希里が指を鳴らしたと同時に邸は氷になると溶けて消える。

私が手頃な岩で墓標を作っていると雷舞が花冠を作って戻ってきた。

私は言う。

「ありがとう…ボスコ」

私は花冠を受け取り、墓標に供えて、黙祷した。

楓達も黙祷する。

風が森の木々を揺らす。

私は言った。

「ミュウが教えてくれたの……自分達を殺ったのは黒だと」

「「「「「「ッ!?」」」」」」

楓達は驚愕する。

私は墓標を見つめたまま言った。
/ 402ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp