第21章 標的16「武のトレーニングと騒動と休日の動物園」
「「「え!?」」」
ツナ達は驚愕した。
私は京子の手を引いて歩き出す。
数分して、「「ぎやああぁーっ!!?」」
と悲鳴が聞こえたが斗真は知らん振り。
私は言った。
「ツナ君って本当に斗真くんの事が大好きなんだね」
「え?」
私の急な呟きに斗真は瞠目した。
私は話す。
「ツナ君ね。動物園に入ってからずっと斗真くんの事を話してたんだよ。私もその話に夢中になってたし」
……ツナが……私の事を?
斗真は瞳を揺らす。
私は斗真の手を優しく握りしめると彼はこちらを見た。
私は微笑む。
「フフフ…斗真ツナ君の事が大好きなんだね♪」
「ッ!? …/// 確かにそうだけどそれは友達としての好きだよ。
ツナもそうだと思うけど」
斗真は顔を真っ赤にすると俯く。
「私は斗真くんには幸せになってほしいって心から思ってるの」
「……京子ちゃん」
私は京子の意外な言葉に唖然としている。
私は言った。
「最近のあなたは何だか辛そうな表情をしている…さっきもそうだった。斗真くん自身は気付いて
いないかもしれないけれど…ツナ君やみんなも斗真くんを心配しているんだよ」
斗真は苦笑いしながら言う。
「アハハ…辛そうな表情か……なるべく表に出さない様にやっていたのになぁ…先生に怒られるなぁ…」
私は言った。
「怒るって事は斗真くんを思ってくれてるからだよ? …だからあなたはツナ君たちを叱っていたんでしょ?」
斗真は瞬きすると言う。
「京子ちゃんって鋭い観察力持ってるよねぇ〜…君相手に隠し事は出来ないや…ふぅ…」
私は一息吐く。