• テキストサイズ

その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第21章 標的16「武のトレーニングと騒動と休日の動物園」


「さてと…動物園のみんなには大人しくしていてもらわないとね」

私はオカリナを構える。

「見よう見真似の森のメヌエット! ♪♪♪♪〜♪…」

私はオカリナを吹いた。

広場から園内全域に音色が響く。

「ッ!? 斗真!?」

オレは斗真の姿を見て驚愕した。

「綺麗な曲…」

京子は曲を聞いてそう呟く。

それは園内に響き渡り、騒いでいた動物達は大人しくなった。

ライオン達は自ら檻の中へと戻って行く。

オレは唖然としながら言った。

「凄い…動物達が静かになっただけじゃなくライオンまで自ら檻に戻るなんて」

それを見届けた私は吹き終わって一息吐いた。

「……ふぅ…」

ここであの曲が役立つなんて思ってなかったな(汗)

私は動物達の騒ぎを治めただけではなく檻を修復した事に園長から感謝された。

その後、私は隼人を叱りまくる。

「はぁ〜やぁ〜とぉ〜…あれほど耳にたこが出来るかってくらい口酸っぱくして言ったのに

何で約束を破ったのかな? (怒) それ相応の理由がちゃんとあるんでしょうね? 無いなら……いっぺん死んでみる? (黒笑)」

自分でも驚くくらいどすの効いた低い声が出た。

「ひいいぃぃーっ!? 本当にすみませんでしたあぁーっ!!」

隼人は顔を真っ青にして悲鳴を挙げると謝る。

みんなが斗真を怒らせてはならないと改めて心に誓ったのだった。

私は京子に近寄ると言う。

「どうだった? ツナとの動物園は」

斗真の問に私は微笑むと言った。

「フフフ…とっても楽しかったよ♪ 今度は#彩ちゃんと来たいな〜」

「え?」

意外な言葉に私は瞬きをしながら京子を見る。
/ 402ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp