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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第21章 標的16「武のトレーニングと騒動と休日の動物園」


私の言葉にイーピンは頷く。

ツナと了平は斗真を見た。

私はイーピンを抱えながら話す。

「並盛内の道場が無事なのはイーピンのお蔭さ。言ってただろう? 知り合いに道場を片っ端から守ってほしいって頼んでたの」

「えぇっ!? その知り合いがイーピン!?」

驚くツナに了平は斗真を見て言う。

「空季、このデコッパチ娘がお前の助っ人なのか?」

私は了平の問に頷き、ニヤリと笑いながら言った。

「はい。でも見た目が子供だからって油断して見てると

足元すくわれますよ? この子は別の師の弟子で私は姉弟子になりますから」

「それはまことか?」

了平の問にイーピンは頷く。

「はい! 斗真さん、イーピンよりもっと強い、一番師匠に近い人…だから強くなれる様に日々精進してる」

了平はイーピンの手を握りしめながら言った。

「極限その通りだ! 強くなるには常に特訓し、それを日々積み重ねた結果が必ず出るからな」

イーピンと意志疎通が出来た了平。

この子をボクシング部に入れようとしたのは私が断固お断りしましたよ(汗)

そうしている間に師範はイーピンを受け取ると奥の部屋に隠れた。

了平達が先手で戦っていたが奴等は非道な事ばかりやったのでツナと私以外は全員が倒れている。

私は髪を括ると言った。

「さてとツナ……死ぬ気で奴等を倒すぞ」

「うん」

斗真の言葉にオレは頷く。

私たちは背中合わせに構えた。

「キレ可愛い方は道場の息子かぁ?」

「俺達は息子をやるから、お前はあの弱そうな小僧を任せるぞ」

「OK〜」
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