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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第20章 標的15「バレンタインデーと対抗雪合戦 来る!!」


私の問にシャマルはその頭を優しく撫でてやりながら話す。

「とっくに終わってる。処方薬といつもの奴と一緒に置いてあるからちゃんと食後に飲めよ」

私は頷く。

「ありがとう……シャマル…」

斗真は撫で心地に眠りに就いた。

シャマルはそのまま斗真の家を去る。

誰も居なくなった部屋にうっすらと橙色の炎が浮かぶとそれは人の形と成ると綱吉だった。

綱吉は憂いを帯びた瞳で彼女を見ながらその右手を握りしめて自身の力を注いでいた。

(君を……君達をオレが必ず守るから…)

『……君を独りにはさせないから…』

綱吉はそう言うと彼女の額に口付けをすると消える。

「……ん…?」

私は目を覚まして瞬きをした。

「……誰か居た様な気がしたのに……あれ? 体が軽くなってる?」

私は手を開閉させているとピンポーンとインターホンが鳴る。

千鶴が応対していた。

すると階段を数人が上がって来る音と共にドアが開くと顔だけ覗かせて言った。

「斗真。綱吉君たちがお見舞いに来てくれてるわよ」

「え!?」

私は飛び起きる。

千鶴はそれを微笑みながら見ているとツナたちに言った。

「どうぞ。斗真はまだ起き上がれた状態になった所だから無理をさせないでね」

「「「はい」」」

3人は頷き、部屋に入って行く。

(しかし…流石うちの娘ね!。イケメンな子達がこんなに…。綱吉君なんて最初はそうでも無かったけど中学生に成ってから童顔だけど段々男としての風格も男の部分は満点ね。山本君もすっかり背が伸びて本当に逞しくなったわねぇ〜。娘ってば私に似てモテモテね♪)
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