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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第3章 標的00「復活の始まり(前編)」


私は言う。

[それに…これが有っても無くてもこの世界へ導いてくれた彼を守る事が出来るなら私はそれを選びます。

私はずっと外から行く末を観ていたので…だから今度は私がみんなを守ります!]

ボオゥ…、[ッ!?]

手にあったリングが炎を出す。

Ⅰ世は言う。

[…大空の炎…他の属性の炎を扱える貴重な炎だ。それを出せたのは…]

何かを考えているⅠ世に私は問う。

[……ジェラール、この力を今は封印してもらっていいですか?]

私の言葉にⅠ世は瞬きすると言う。

[何故だ? 目覚めた力を使えると言うのに]
私は話す。

[今の私ではこの力を使うにはまだ体力も気力もありません。

だからこの力を真に使える時までに…私が9代目達にした様に]

Ⅰ世は瞠目し、頷くと言った。

[分かった。力の封印をしよう。そして君が真にこの力を

求めるならその時はリングが意志を示すだろう]

私は目を瞑りながら言う。

[ありがとうジェラール]

Ⅰ世は悲しい表情をしながら私の額に手を当てる。

[アレの事は頼むぞ…彩花。後、私の名を呼ぶ時はジョットで頼む]

[はい]

Ⅰ世の言葉に私は力強く頷く。

そこで意識が浮上した。
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