第19章 標的15「星の王子フゥ太と守りたいもの 来る!!」
その日、男子はサッカーをしていた。
「ツナ
行ったぞ――!!」
メンバーの掛け声にオレはハッとボールを見る。
私は成り行きが分かってるからツナとボールの間に入った。
「え!?」
オレは驚愕する。
ドカッ、「よ!」
私は空中でキックしてボールを相手ゴールへ決めてスタッと着地した。
「さっすが斗真さん!!」
喜ぶ隼人を他所にオレは言う。
「斗真!? 何でいつの間に入ってきているの!?」
ツナの言葉に私は微笑む。
「ハハハ…まぁまぁ…と言うかさ、さっきツナにパスした君…
さっきのは渡さなくても良かったんじゃない?」
ニッコリと微笑みながら言う斗真にチームメイトたちは顔を真っ青にした。
私は言った。
「僕が居たから良かったけどさぁ…ツナの顔に傷付けたらどうなるか分かってるよねぇ〜?」
問い掛ける私に全員が
「「すみませんでした!!」」
と速答した。
私は頷く。
「うん。素直でよろしい♪」
オレと隼人は何とも言えない表情をした。
その後は各自苦手な事の練習でオレはヘッドパスの練習する。
「ツナ、肩の力を抜いて姿勢を伸ばして目の前辺りに来たら額でボールを前に打ち出す!」
ボンッ、「……っ」
オレは斗真の的確な指示のもと何とかボールを打てた。
私は言う。
「あ~…反れたか……でも良い感じだよツナ。ちょっと怖いかもしれないけどその感覚を忘れちゃダメだよ?」
「わかった」
オレは額を押さえながら頷く。
「うん。僕はボール取ってくるから」
私はそう言ってボールを取りに行った。
「10代目よろしければ武と3人で練習しましょう」