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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第3章 標的00「復活の始まり(前編)」


私の言葉に奈々は喜ぶと自分の息子を呼んだ。

っえ? ツナって…まさか!?

私は内心で驚愕していると少しして階段から男の子が降りてくる。

奈々より薄い茶髪に重力に逆らった縦横無尽に跳ねた短い髪に栗色の瞳を持ち、自分より細いのではと言いたいくらいひ弱に見える男の子は奈々の後ろに隠れながらチラリと私と千鶴を交互に見ていた。

奈々は言う。

「息子の綱吉ですら。ツナ、ご挨拶を」

オレは言った。

「つ 綱吉です。よ よろしく」

「フフフ…よろしく」

恥ずかしながら言うツナに千鶴は微笑むと頷く。

私は唖然とした。

マジで…? 彼が住んでた町に引っ越して来たの!? しかもこの頃のツナってものすっごく可愛い!! 私のハートを見事にキャッチしてる!!

私は内心で悶絶しながらも何とか平然とツナを見て話す。

「初めまして綱吉くん。私は彩花……私と友達になってくれますか?」

言いながら私は手を彼へと差し出す。

オレは瞠目しながら彼女をマジマジと見る。

腰まである長くて綺麗な黒髪に同じ色の瞳に色白の肌に花が咲く笑顔で言う彼女はどこかで言ってた何とか撫子みたいだとは奈々を見上げた。
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