第1章 プロローグ「死と廻り合い」
『君の事はずっと気付いていたよ。外からオレたちを見て色んな感情で見てくれていた。
…時に笑い、ときに涙を流す君を…違う意味で惹かれていたんだよ』
そんな事を言ってくれる彼に私は何と言えば良いのか分からず言葉を促す。
『だから君が此方の世界で生涯を終えるその時にオレたちの世界へ君を誘おうと思ってます。
当然此方の世界との関係も切られます。それでも尚……オレと共に来てくれますか?』
彼は私に手を差し出す。
恐らくこの手を取れば私はこの世界の住人じゃなくなる…あの子たちとも…。
ふと彼は言う。
『君はオレと似て好かれる体質の持ち主だったんだね』
「え?」
その言葉に私は瞬きをすると彼は言った。