第13章 標的09「食い逃げと保育係 来る!!」
「…楓の奴……余計な事を…」
どうしよう!? 心臓のドキドキが止まんないよ!?
私は内心で悶絶しながら言った。
「……ごめんねツナ」
謝る斗真にオレは言った。
「大丈夫だから気にしないで」
ツナの言葉に私は頷く。
「ここでいいよツナ」
私の言葉にツナは止まると背中から降ろす。
「ふぅ…」
オレは息を吐く。
私は申し訳ない顔で言った。
「重かったよね……ごめん」
オレは慌てて言った。
「あ いや、そう言う意味で息を吐いた訳じゃないよ! 斗真が立てるって言ってくれたから安心したんだ」
「……そっか」
私は頷くとツナが抱える自分の鞄を受け取ると言った。
「今日はありがとうねツナ、また明日」
「うん、またね」
オレは頷くと自分の家路を歩いた。
私はある路地に入ると霧の力で姿を隠して塀を渡って帰宅する。
私服に着替えると財布を持って家を出た私はコーヒーショップに入ってある物を探しに商店街へ向かって買った。
その後は気ままに入った雑貨屋に丁度、新商品と書かれた棚に見覚えのある子をモチーフにしたぬいぐるみを見付ける。
「ッ! 可愛い♪」
私はそれを買うと外へ出た時に隼人と武にバッタリと遭遇。
「…ぁ…」
「「…ぁ…」」
ど どうしよう!? まさかこんな場所で遭遇なんて!?
私は内心で混乱していると武は言った。
「……元気そうで安心したぜ斗真」
「え?」
武の言葉に私は瞬きをした。
「楓藍に連れられた時のお前、かなりグッタリしてたからさ
オレの球を受けたから大怪我になってないか心配してたんだ」