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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第2章 プロローグ2「やって来たあの世界、でも何で最初から難題!?」


「あの…私……まだ……ことば……うまく……ええない」

私の言葉に9代目達は瞠目する。

嘘ではなく生まれてから4歳までずっとポッドの中だったから声帯も呂律も上手く使える訳が無い! これ事実だからね!

9代目は少し考えると言う。

「なら君の記憶を私の霧であるクロッカンに映させてもらって大丈夫かい?」

私は頷く。

部族様な模様があるクロッカンは私の頭を優しく撫でると言う。

「リラックスしてろ」

その言葉に頷くと目を閉じた私。

9代目達はこの世界での私の記憶を見る。

「…もう良いぞ」

クロッカンの言葉に目を開けてみんなを見る私。

全員が悲痛な表情をしていた。

当然と言えば当然だけどね。秘密裏に行われていたんだから……あ、そろそろかな…?

私は言う。

「みんな…しぶんを…責めちゃ……だめ」

全員が瞠目すると私を見る。

私は話す。

「みんなに…話……したい人…いるから…かわるね?」

「話したい人?」

9代目が首を傾げるのを見て私は頷くと目を閉じる。

私は内に居るⅠ世に言った。

[ジョットさん、準備万端……整いましたよ]

[……ありがとう彩花]

Ⅰ世の礼と共にボゥッと彩花の体がうっすらと炎に包まれ、目を開くとその瞳は鋭くなり先程よりも煌めいていた。

Ⅰ世は言う。

『久しいな…9世にその守護者達と現門外顧問の長よ』

『『ッ!?』』「ッ!?」

全員が彼女の雰囲気と口調が変わった事に驚愕する。
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