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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第10章 標的06「ビアンキと三浦ハル 来る!!」


ガコンッとコンクリとラケットがぶつかる。

「ひぃっ!?」

悲鳴を挙げるオレに斗真は言う。

「ツナ、僕が隙を作るからその隙に逃げて」

「え?」

私は話す。

「ハルは恐らく寝不足の影響で理性を失ってる。僕が彼女を止めるから先に家に帰って」

「あ 斗真」

オレの瞳が揺らぐ。

「…お願い」

斗真の真剣な眼差しを見てオレは渋々と頷いた。

私は懐から携帯棒を取り出しながら言う。

「ハルちゃん、君の相手は僕がするよ」

ハルは言った。

「女の子だからといって嘗めないでください!」

ブンッ、ガキンッ、私はハルの攻撃を受け止めると叫んだ。

「行って! ツナ!!」

ダッとオレは駆け出した。

「ッ! 逃がしません!」

ハルがツナを追うとするけど私が前に来ると言った。

「おっと! 行かせないよ♪ さぁ……ハルちゃん、ツナに危害を加えようとした事後悔するんだね」

ブワッ…、私はハルに少量の殺気を放つ。

「ひやあっ!?」

ハルは驚愕すると尻餅をつく。

私は言った。

「O・SI・O・KI・だよ♪」

ニッコリと微笑みながら言う私にハルは涙目になりながら叫んだ。

「ひやあぁーっ!?」

悲鳴を聞いたオレは振り返る。

「ッ! ……ハルの奴、斗真を完全に怒らせてたからな(汗)」

オレはそう呟いた。

よろよろと立ち上がるハルは橋の手すりまで行くとその後ろは川だ。

「ッ!? ハルちゃん、その後ろは川だ!」

だが、寝不足のハルには届いて折らず彼女はそのまま川へザボーンッと落ちる。

「ッ!? ハルちゃん!!」

私は橋の手すりから下を見た。

「ブハッ」
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