第10章 標的06「ビアンキと三浦ハル 来る!!」
ミーンミーン…、ジークジーク…と蝉の鳴き声と真夏の日差しの中、私はツナとコンビニへ行って、家に戻る途中。
オレは言った。
「暑いなーのどかわいたー」
私も頷きながら言う。
「そうだねー」
もうそろそろあの人が来るはず
チリンチリーン…、「!」
自転車のベル音を聞いてオレは振り返ってギョッと驚愕した。
自転車に乗ったタンクトップとジーズンにブーツを着た女性がオレたちの後ろに居たのだ。
(ママチャリで…メットにゴーグル?)
オレは内心で訝しんでいると女性は自転車を止めてメットを脱ぐ。
そこから現れたのは綺麗な小豆色のロングヘアーに銀灰色の双眸を持った美人だった。
(わっ キレーな人…ハーフ…?)
私はビアンキを見て顔を赤らめるツナの足を踏んづける。
「だっ!?」
オレは驚愕した。
私は痛がるツナを無視して彼女に言った。
「あれ? ビアンキ?」
その呼び掛けにビアンキは私を見て瞬きをした。
あぁ…この姿じゃ分かんないか…
『昔、君たちの邸へ遊びに行ってた彩だよ♪』
ビアンキは驚愕すると言った。
『ッ!? 彩? 貴方、彩なの?』
ビアンキの問に私は頷くと言った。
「うん、そうだよ。『2年振りかな?』 ツナ、先に家へ帰ってて」
私はツナに帰るよう促すとさっさと帰った。
ビアンキは私を見て言う。
「どういうつもり? 私の標的を逃がすなんて」
ビアンキの言葉に私はニヤリと笑いながら話す。
「フッ…ツナは僕の大切な人であり、弟弟子だから守るのは当然だよ」
ビアンキは言った。