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その哀しき運命(さだめ)を少しでも変えたくて

第6章 標的02「5年越しの運命の再会 来る!!」


私は息を整えながら呟く。

「まさかあんなに強くなってたなんて…バレてなきゃいいけど」

私はランニングしながらさっさと家に入った。

「ふぅ…」

フードを脱いで一息吐くと後ろに気配が在ったので振り返る。

そこには優しく微笑む両親が居た。

お母さんは言う。

「お帰りなさい彩。見ない間に綺麗になったわね。昔の私を見ているみたいよ」

お父さんは言った。

「帰って来たなら先に声をかけろよ……心配させんなって……お帰り、彩花」

「……っ」

私は両親に抱きつく。

「ただいま! お母さん、お父さん!」

両親は私を優しく抱きしめてくれた。

両親から9世がよく手紙を送って事情を教えていた事を聞いて驚愕する私。

「…っえ!? お爺ちゃんが手紙を送ってたの!?」

うん。やっぱりあの狸爺…恐るべし

私は内心で呟くと言う。

「なら、私が中学に入るけど男装するからお母さんとお父さんも男だと思って接してほしいな」

2人は快く頷いてくれた。

お父さんは言う。

「そう言えば彩、入る中学は決めてるのか?」

その問に私は頷く。

「うん…並盛学園だよ」

お母さんは言った。

「大丈夫なの? 並盛の入学の偏差値はそれほど高くないけれど」

心配する親に私はある物を見せる。

それはイタリアの小・中・高・大学の卒業証書だった。

唖然としている2人。

私は言う。

「大学も飛び級の首席で卒業したから向こうですごい家庭教師に鍛えてもらってたんだ♪」

2人は納得した。

家に並盛学園の入学案内が来るのと同時に男子用の制服が届く。
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