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三十路教師と女子高生。

第2章 4月。担任とアイツと初対面と。




「ごっ………ごめんなさーーーい‼︎‼︎‼︎」

椎名は俺の隙を見てしゃがみ、隙間を縫って逃げ出した。
それも玄関に向かう廊下をまっすぐ。
呆気にとられていれば、椎名が見えなくなった廊下の角から顔を出す。

「ご飯くらいなら…いーよー?」

ちいさな、やっと聞こえてきた声。
その声に俺は吹き出してしまった。

さて、どんな店に連れて行ってやろうか。
今から楽しみで、いつもは上がらない口角が自然に上がるのがわかる。

あいつに駄々ハマりしている自分に苦笑し、それが手に入らない事実に俺は舌打ちをしたのだった。
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