第4章 私の知らない人
「んっ……んぅ…」
気持ちい?ゾワゾワする…。
でも、なにか足りない。
私はベットから起き上がると、隣の部屋の前に立った。今だったら鉄朗はいない。
部屋の中に入った私は、とりあえず部屋の中をクルリと見渡した。
鉄朗が中学生になる頃には別々になっていた部屋。
女の子だから、男の子だから……
当時はそんな性別なんて意識してなかったけど。
「お兄ちゃんの匂いする…」
自分の部屋とは違う匂い。部屋の主の匂い。
あぁ、気持ち悪い。私、なにやってんだろう。
鉄朗のベットめがけてダイブする。
「お兄ちゃん……なんで……」
枕に顔を埋めると、また色濃く香る本人の匂いに私は、また自然と右手でスカートを捲り上げまた。
「お兄ちゃんっ…」
枕を両手で抱え込むと、もう止めることもできず右手の薬指で秘豆をなぞった。
「ぁんっ…んん……ゃ…やだ……」
頭で考えるのは鉄朗の事ばっかり。
「も…と…早く…ぁっあっ…ぅ……お兄ちゃん…」
何かくる…でも止まんないッッ
足先から脳天までゾクゾクと駆け上がる快感。
ぎゅーっと枕を抱えた腕に力が入る。
声なき喘ぎが吐息となって漏れていく。
「あっやっ…も…むりぃ…イッちゃ………ぁあん」
腰をくねらせて、太ももに力が入りピーンの足首が伸びていく。グッと力が入った足先は痙攣なのかビクビクと小刻みに震えていた。
「…………はぁ………」
そして脱力感と虚しさが一気に訪れる。
「……ぁぁあ……最悪……」
お兄ちゃんの妄想でやらかしてしまった。
重い身体をなんとか動かしてるリビングへと戻る。時計を見るとあれから1時間もたっていなかだた。
「図書館…行く予定だったんだ…」
時刻は10時半
ふとダイニングテーブルを見ると、見慣れた弁当包みが置いてあった。
持ち上げてみると中身が入ってるのか重い。
忘れていったのか……
こんなことした後で鉄朗の顔を見るのは
なんとなく気まずい…多分、顔にでると思う。
「でも、お腹、空くだろうし」
激しい運 練習のあとお昼でまた練習。
持つわけがない。
「ま、ここは、優しい妹!の!私がお兄ちゃん!のためにお弁当を届けてやりますかぁ!」
所々、強調しながらお兄ちゃんの弁当をバックの中に入れる。