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貴方が傍に居たら

第2章 イソップ・カール


午前中の授業を終えトレイシーと学内にある食堂に来た。


「と、トレイシー!昼からカツ丼大盛りって!」

『んんっ美味しいからいいじゃんかよ~』


トレイシーと一緒に過ごしてまだ時間は経ってないが男に負けない胃袋と才能がある事だけはとりあえず分かった。

食堂にANEW組も居たが周りは女性ばっかで騒がしい。
イライ先輩とウィリアム先輩は受け入れてるのだろうかファンに対しても優しい。
それと反対にナワーブ先輩とイソップ先輩は口数が少なく、ほとんど無視と言ったところか。


『なあなあ愛染、イソップ先輩にメールしてみなよ。』

「え、今!?あの状況の中で送ったら迷惑じゃないかな?」

『はあ~...あの状況だからだよ。愛染ならできるって』


トレイシーに促されてイソップ先輩にメールを送る。


[ 今食堂に居るのですがイソップ先輩たちの周り凄いですね ]

すると直ぐに返信が来る。

[ 毎日これだからまともにご飯も食べれないよ。愛染さんの隣行っていい? ]


「えっ!!!」

思わず私は大きな声を発してしまいトレイシーが驚く。

『びっくりしたなあ!なんて返信きたの?』

「隣行っていい?って来た...」

『いいじゃん。ファンの子達の目怖いかもだけど、んなこと気にすることじゃないよ。イソップ先輩自身が来ていいって聞いてるんだし。』

「んんん、分かったよお」


半ば強引に選択を強いられ大丈夫ですよと返した。

するとイソップ先輩とナワーブ先輩が立ち上がったのが見えた。
2人がこちらに向かって来てる。


『愛染さん、こんにちは。ナワーブと一緒だけど失礼するね。』

そう言ってイソップ先輩は私の正面に腰かける。
ナワーブ先輩も軽く頭を下げてトレイシーの正面に腰掛けた。

トレイシーはナワーブ先輩と初めて話すと言ってたものの備わったコミュ力と男っ気でナワーブ先輩も口を開いて楽しく話してる様子だった。

『愛染さんごめんね。あの場所にいたくなくて。君が食堂に居るって気付いてたから話したくて...』

「全然迷惑じゃないですし私も話したかったので。」

『そう言ってくれると嬉しいよ。』


イソップ先輩と他愛のない話をしてその場を解散した。
トレイシーはナワーブ先輩と連絡先交換まで親しくなってた。
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