第11章 「ノビル/セイヨウカラシナ」
『面白いよねぇ、
今日のパスタも買い置きの
パスタとベーコン以外
お金かかってないなんて。
それでこんなに美味しくてさ。』
「さやかはそこ面白がるから
連れ出し甲斐があるぞ」
『フキの混ぜごはんもまた
作ってみたい。あれ簡単だったから』
「フキは時期が長いから
まだ先まで作れるぞ。
また今度採りいくぞ」
『そうだね、今度は
忘れずに採ってこようね』
自分がリヴァイを動揺させた
希少な事例をわざとらしくほのめかすと、
リヴァイが一瞬
さやかから目を逸らした。
あ、勝った?そう思った瞬間......
リヴァイはさやかを
からかうように目を上げた。
「平日は採ってこないぞ。
さやかは自分が採らなきゃ
面白くねえんだろ?」
すっかり読まれているのが悔しくて、
今度はさやかが目を下げた。