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植物図鑑【リヴァイ/進撃の巨人】

第11章 「ノビル/セイヨウカラシナ」




その日の獲物がどんな料理に
化けるかというのも狩りの楽しみである。




夕食を作る段になり、




リヴァイは鍋に湯を沸かす傍ら
掘り上げてきたノビルを洗い始めた。




泥水が排水口に流れていく。





『それ、どうするの?』




「さやかもたまには包丁使ってみるか?」





リヴァイに訊かれて、何となく
挑発されている気分になった。




たまには、
という言い方が煽っている。




家事は嫌いだが包丁も持てないほど
オンチという訳ではない。





『いいよ』





顎を突き出すように答えると、
リヴァイは小さく笑って
さやかに包丁を持たせた。




意地を張ったのは読まれている感じだ。





ノビルの球根から生えていた
ヒゲ根や枯れた葉は、
リヴァイが洗うときに取ったらしい。




そのうえ球根を揃えてまな板の上に
並べられているとなると、
後の作業は本当に切るだけである。





『切り方は?』




「まず球根を切れ」





言われるままに切り落とした球根は
リヴァイがザルの中に回収した。





「残った葉っぱを適当に
四、五センチくらいだ」





葉の中央を切り、全体の長さを
半分にして揃え直してから
言われた長さに切っていく。





「ほう...出来んじゃねえか」




『バカにしてんの?!
確かに家事嫌いだけど
これくらいはできるよフツーにっ』




「悪かったな、じゃあ
切った葉もザルに入れろ」





さやかが指示に従うと、





「これは待機だ」





とリヴァイがザルを流し台の隅に置いた。


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