第1章 恋して、ヴァンプ
羞恥心でも、理性でも。
全部俺が壊してあげる。
狂って。
おかしくなるくらいに、乱れてよ。
「いれるよ?」
「………っ」
もう俺も、限界なんだ。
______ぐちゅんっっ!!
て。
なんとも卑猥に水音を立てながら、簡単に最奥までたどり着く。
グリグリとそのまま最奥を抉れば。
凛は口元を押さえていた両手を投げ出し。
喉を反らし。
天井へと晒す。
「____ッッああっっ!!」
凛の、大好きな場所。
それは俺も同じで、ここに触れるだけで物凄く気持ちがいい。
「凛」
でも。
だけど。
まだ、だよ。
こんなんで、終わらせない。
「……かけ、る」
蕩けた顔のままに右手を伸ばす凛の手を取り、頬へと誘導する。
そのまま、目を伏せて掌へと唇を滑らせた。
____ドクンっっ
一際大きく心臓が、跳ねて。
もう一度。
凛に紅い目を、晒す。
「………っ」
「凛」
反射的に引こうとされた凛の右手を逃がさないように捕まえて。
「ねぇ凛、どんな気分?」
「ふぁ、ぁあっっ、やぁっっ!!」
勢いよく、腰を打ち付ける。
「気持ちいい?凛」
「……いい、か、ぁっ、も、やめぇぇっっ」
鼻から抜けていく舌足らずな喘ぎ声が、さらに鼓動を早くする。
「も、おかしくなる……っ、こわえる、からぁっ」
「壊れてよ」
甘い、甘い匂い。
駄目だって。
凛を傷つけるのわかっているのに、本能が、求める。
衝動が、胸を突き刺す。
「いい、よ」
「ぇ」
「噛んで、翔琉」
___ドクンっっ
「大丈夫」
にこりと微笑む彼女の汗ばんだその表情は、一欠片だけ残っていた理性を崩壊させる。
「怖くない、から」
「____ッッ!!」
ごめん、凛。
衝動に任せて。
柔らかな肌へと、俺はその牙をまた、突き刺した。