第1章 恋して、ヴァンプ
「……ふ…っ、ん」
まず、耳。
凛は耳、弱かったよね。
耳の裏から首へと這わせた舌と唇。
何度か吸い付きながら赤い華を咲かせれば、凛の真っ白な肌にはいやらしくも綺麗に華を添える。
「ま、…って、翔琉……っ」
「しー」
「……っ」
「気持ち良くしてあげるから」
もっともっと、凛を味わわせて。
凛をもっと感じたいんだ。
いつものように、甘く吸い付きのいい肌へと唇を寄せながら、右手は服の上から、柔らかで弾力のある膨らみへと伸ばし。
ついでに左手は、スカートから太ももを撫で上げていけば。
期待の入り交じった甘い吐息を口から吐き出す彼女。
「かわいい、凛」
「………っ」
期待に応えるように、右手も左手も、下着の中へと伸ばし、直接敏感な場所へと触れていけば。
ピクン、と跳ねる体がいとおしい。
「ねぇ凛、舌と指、どっちがいい?」
「……っ、指っ」
「了解」
クスリと笑みを溢し、体を移動する。
「ま、って…っ、指、って……っ」
「嘘つき、凛」
「やぁ…っ、そこでしゃべんな…っで、__んぅっ」
「そのまま気持ち良くなっていいよ?」
「や、め……っ、ぃぁああっ」
余計なことなんか、考えらんなくしてあげるから。
羞恥心なんて早くどっか置いてきて。
俺だけに集中、して。
凛。
俺のためだけに、啼いて。
声を聞かせて。
下着を横にずらしたついでに、まだおとなしいその突起を剥き出しにして。
直接、舌を這わす。
それだけで、じんわりと滑り気を帯びる凛がさらに可愛くていとおしい。
場所なんか気にならないくらい。
もっともっと、悦くしてあげる。
「___ッッっっ、ふぅ、んぅっ!!」
空いている右手を、ひくひくと誘うように動く中へと2本、挿入。
何度も何度も飽くことなく重ねた体は、それだけで記憶を呼び起こし悦び。
さらにきつく、指を締め付けて行く。
「声、我慢しなくていいよ?」
さっき『吸血』、したから。
凛の体は何倍も敏感になってるはずなのに。
ただ快楽に支配されているはずなのに。
頑なに波に抗う凛を見ているともっともっと、啼かせたくなる。
「凛」