第11章 おそ松の憂鬱
ほぼ1週間休みなく六つ子と遊びに行ったこともあって、今日は松代さんのかわりの家事に専念することにした。と意気込んでたわりに、午前中でもうヘトヘト。何がそんなに疲れたのかというと、主に洗濯物。六つ子+両親だけでも8人なのに、さらに私が入って9人分。ヤバくない?干すとこないんだけど。てか、数字松のパンツが3日分くらい足りないのが気になった。洗濯物が終わらないうちに長男が飯飯と駄々をこねはじめたので昼食の準備に変更。昼食作る前に洗濯物をいつも終わらしてる松代さん神だわ。さすが、伊達に毎日ニート養ってないわ。付け足して言わせてもらうと、成人男性6人分の食事を作るのも大変だった。食欲が半端なくて、特に食べるのが信号松の3人。普段運動してる筋肉松はいいとして、家でダラダラしてるかパチンコ行ってるか競馬行ってるかの3つしか選択肢がない長男は底なし胃袋でも持ってるのだろうか。
「いえーーい!!なつきの初めて!!」
「初めてのご飯ね!!言い方気をつけろ長男!!」
「フッ...赤い雫を含んでる甘い恵みに、ベールのようなフワフワのエッグ......素晴らしいオムライスだな!」
「さっさと席ついて、次男。」
「もうちょっとシャレたご飯出来なかったの?」
「うるせぇ文句言うな三男。」
「まぁ腹に入れば全部一緒だよ。」
「じゃあ猫缶でも食ってろ四男。」
「ケチャップ少ない!!もっともっと!!」
「自分でかけてよ、五男!!」
「えー、女の子なんだからもっと可愛くデコってよ〜!!」
「女子か!!自分でデコれ末弟!!もーー、いいからさっさと食べろニート共!!」
1人1人に突っ込んでちゃいくら時間があっても足りやしない。本来六つ子のツッコミ役はチョロ松のはずなんだけど、完全に放棄してるな。やっと黙々と食べ始めたニート達にホッ、とする。
「うんまーーっ!!なつき、うんまいよ!!」
「......悪くない。」
パクパクとは言い難い、どちらかというと飲み込んでる勢いで食べてる十四松とスプーンを口に運ぶ作業を忙しなく行ってる一松を見て、悪い気はしなかった。
「ありがと。」