第1章 ゴミ女
私はなつき。ごく普通の高校生。みんなと違うところはあれかな、トリップを繰り返してることかな。トリップなんてないと思ってるでしょ、実際あるんだよこれがまた。今までトリップしたところは、ペンギンズ、ワンピース。今好きなアニメはおそ松さん。だから、おそ松さんの世界にトリップしたいと思うわけですよ。...って思って早2年。おそ松さんの放送が終わっても、私はトリップできてない。なんで?トリップさせてくんないの?今までのトリップは夢だったの?さすがの私もそう思わざるを得なかった...っていうか、それが普通の反応だよね。ベッドに入ってふて寝する私。まさか今日トリップするなんて...
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寒いなぁって朝起きたらなんと外。はぁ!!?
私ベッドで寝てたよね?外で寝てないよね!?まさか寝ぼけて外に出たなんてことないよね!?私は勢いよく起きる。あ、ちょっとクラっとした。
「うわ...っ!」
え?なんかうわっ、って声がしたけど...声のする方を見ると、猫にいっぱいに囲まれてる紫のパーカーを着た男の人がいた。......え?待って
。いやいや待って。頭はボサボサ、目は半目、そしてパーカーには真ん中に松の印.........
一松ううううううう!!!?ええええ!!?
嘘嘘、一松が目の前に!!ということはトリップしたの!?今いっぺんに理解を得た私の頭はキャパオーバー、爆発寸前。混乱してると一松が話しかけてきた。
「あんた...死んでなかったんだ......」
それは酷すぎない!?あんたの目には私は死んでるように見えたの!?ていうか、死体と確認した上で猫と戯れるってどういう神経してんの!?反論しようと思って立ち上がったら...
ドサドサ...カランっ...
頭の上からゴミがいっぱい落ちてきた。
「うわぁぁぁぁ!!!最悪!!なんでゴミが降ってくんの!?てかくさっ!!私臭い!!やだやだやだぁぁぁぁ!!」
「あ、ごめん俺が捨てた猫缶。」
「はぁぁぁ!?仮にも女の子に向かってゴミ投げ捨てるとか!?ありえないだろぉ!!」
「だって死んでんのかと思って...」
「だからってそれはないでしょ!?」
最っ悪、一松ってこんなやつだっけ?確かに闇オーラ放ってるし、見た目は一松そのものだけど、そこまで非情だとは思わなかったよ